【韓察日報】オンライン上で自身の姓や本貫を入力し、先祖の中に親日派や独立有功者がいるかを確認できるサイトが登場し、韓国で大きな話題を呼んでいる。MBNなどの報道によると、女優ハ・ヨンの家族史をめぐる論争がきっかけとなり、自らのルーツや先祖の行跡を正しく把握しようとする動きが市民の間で急速に広がっている。
■親日派と独立有功者を照合するシステム
話題を集めているのは「親日派スキャナー」と呼ばれるウェブサイトだ。利用者が姓と本貫を入力すると、国家報勲の功勲電子史料館が保有する独立有功者の功績記録と、親日反民族行為真相究明委員会の決定名簿を自動で照合し、同一の本貫を持つ人物を表示する仕組みとなっている。誰でもアクセスできる政府の公開資料を活用し、個人が開発したものとされる。
ただし、同一の本貫であっても直系の血縁関係が確定するわけではない。サイト運営側は、結果が単に本貫の一致を示すに過ぎないと強調している。具体的には、「一つの本貫には数十万人以上の構成員が存在し得る上、祖先の行いは子孫個人の責任とは無関係である」と掲示し、韓国憲法第13条第3項で定められた連座制禁止の趣旨を明記して過度な推測を牽制している。
■芸能人の家族史論争から波及…検索数50倍増で接続障害
今回の関心の高まりは、女優ハ・ヨンの曽祖父をめぐる親日疑惑が発端だ。ハ・ヨンがバラエティ番組で「4代続く医師一家」と明かしたことを受け、曽祖父アン・サンホ(安商浩)の過去の行いに対する批判が噴出した。ハ・ヨンは12日に直筆の謝罪文を公表したものの、過去に同様の事案で物議を醸した他の芸能人にまで関心が再燃するなど、波紋が広範囲に及んでいる。
この騒動は個人レベルでの確認作業へと拡大した。韓国SBSは、姓や本貫から家系の由来を調べるウェブサイト「ルーツを探して」へアクセスが殺到し、トップページの表示遅延や一時的な接続障害が発生したと報じている。さらに、ネイバー・データラボの集計によれば、13日時点の「先祖探し」の検索数が前年同期比で50倍に急増したほか、「親日人名辞典」の検索数も大幅に増加したことが明らかになった。芸能人の騒動に端を発したルーツ確認の波は、社会的な現象として広がりを見せている。
【編集長の韓察眼】
デジタルツールの普及でルーツ照合が容易になった一方、同一の本貫という理由だけで不当なレッテルを貼る私刑リスクが懸念される。芸能人批判を契機に広がる「ご先祖探し」は、歴史意識の高まりを示すと同時に、いつ自身へ不当な批判が波及するかわからぬ過剰な監視社会の側面も覗かせる。公開データの利便性と、個人攻撃を抑止する倫理規範の確立という両立課題の行方に注視したい。


