【韓察日報】ウクライナ政府高官が英メディアの報道を引き合いに出し、韓国がロシアに大量の石油製品を供給して間接的に支援していると強く批判した。これに対し、韓国政府および外交部(外務省に相当)は「事実とは確認されていない」と即座に反論し、国際社会による対ロシア制裁や国内法を徹底して遵守している立場を強調した。韓国SBSなどの報道によると、ウクライナ側は韓国からの燃料供給が自国軍の攻撃によるロシア側の精製能力損失を補填したと主張する一方、韓国側は十分な事実確認のない公的発言に強い遺憾の意を示している。
■英紙報道を引いて「対露支援」と批判強めるウクライナ
事態の発端は、ウクライナ大統領府の制裁担当補佐官であるブラシウク氏が自身のSNSで英ガーディアン紙の記事を引用し、韓国の対ロシア政策を批判したことだ。同紙は港湾記録や船舶追跡データを分析した結果、今年7月から8月にかけてタンカー7隻が14回にわたり、蔚山(ウルサン)や麗水(ヨス)など韓国の港から計17万6000トンを超える石油製品を積み込み、ロシア極東へ輸送したと報じた。輸送された物資の大部分は、ウクライナ軍による製油施設への攻撃以降、ロシア国内で供給不足が深刻化していた商用軽油だったと伝えられている。
ブラシウク補佐官は、この輸送がロシアの自国精製能力の低下分を補填する結果になったと指摘し、「韓国の制裁政策とは際立って対照的だ」と批判を展開した。
■韓国外交部と大統領府が全面反論「管理対象外であり制裁違反もない」
こうした批判に対し、韓国政府は事実関係を真っ向から否定した。外交部は公式発表を通じ、報道で言及された商用軽油や航空燃料などの石油精製製品は韓国の対ロシア輸出管理品目に該当しないと説明した。MBNは、韓国の対ロシア輸出管理品目が主に産業機械、電子製品、車両など戦略的重要度が高い品目で構成されており、軍事転用の可能性や経済的影響、国際協調を総合的に検討した上で決定されていると報じている。
外交部は、対外貿易法に基づき軍事用途に使用される恐れのある1,402品目を「キャッチオール規制(状況許可)」対象に指定して輸出規制を厳格に実施している点も強調した。韓国の対ロシア輸出額は2021年の100億ドルから2025年には40億ドルへと大幅に減少しており、国民や企業が経済的負担を負いながらも、国際社会の平和維持とウクライナの平和的再建に向けた取り組みに協力してきた実績を強調した。
■迂回ルートの調査と過度な非難への自制要請
目的地の虚偽申告が疑われている点について外交部は、「船舶が申告書上の最終目的地へ直行せず他国へ移動したという事実だけで、違法性があると断定するのは難しい」と説明した。ただし、報道された積載事例に関する追加情報を確認中であり、調査の結果として国内法令への違反が判明した場合は法に基づき厳正に対処する方針だ。
一方、韓国大統領府のカン・ユジョン首席報道官もブリーフィングを通じ、ロシアによるウクライナ侵攻以降、国際社会と密接に連携して制裁と輸出管理を一貫して履行してきたと発表した。大統領府は「十分な事実確認なしに大韓民国の関連政策を歪曲し、国際的な信頼を損なう恐れのある公的な発言は控えるよう求めた」と反論し、ウクライナ側に自制を強く求めた。
【編集長の韓察眼】
すでに海外メディアが報じていた内容がウクライナ政府を通じて公にされた形だ。韓国外交部は即座に反論したものの、肝心の報道内容については「事実確認中」と歯切れの悪い回答に終始している。捕虜移送の公表を巡る外交摩擦が大使召還にまで発展する中、両国の信頼回復と輸出管理の動向を注視したい。

