【韓察日報】6月3日に韓国統一地方選における投票用紙不足問題を巡り、与野党が特別検察官(特検)の導入で合意するなど真相究明の動きが本格化する中、仁川の選挙管理委員会事務所で50代の選管職員が遺体で発見された。NEWSISや朝鮮ビズなどの報道によると、警察は犯罪の疑いはないとみているが、選管の不祥事に対する批判が高まる中での事態だけに大きな波紋を呼んでいる。
■仁川選管の50代職員、事務所で遺体発見
21日の警察や消防などの発表によると、前日20日の午前11時13分頃、仁川市のある選挙管理委員会事務所で、職員A氏(50代)が倒れているのが発見された。別の職員が「人が倒れていて意識がない」と119番通報したものの、発見当時、A氏は既に死亡していた。現場には遺書が残されていたという。
警察関係者は周辺の防犯カメラ(CCTV)の分析などから「現時点で犯罪の疑いはないとみられる」と明かした。警察はA氏の正確な死因を把握するため、国立科学捜査研究院に遺体の解剖を依頼するなど、詳細な経緯の調査を進める。
■投票用紙不足で特別検察官設置法発議 与野党が合意
一方で、今回の事件の背景にある地方選挙の投票用紙不足問題を巡り、国会では政治的対立と真相究明の動きが加速している。TV朝鮮は、与野党が同問題の真相を究明するための「選管特別検察官法案」を発議し、7月の臨時国会会期中に本会議で処理する方針で合意したと報じている。
共に民主党ハン・ビョンド院内代表と国民の力チョン・ジョムシク院内代表は21日午前、国会で会談を行い、「第9回全国同時地方選挙における投票用紙不足事態など、選挙管理の不備に関する真相究明のための特別検察官の任命等に関する法律案」を発議することで合意した。
■「国民推薦委」から候補選出へ 責任追及の懸念高まる
特検の任命にあたっては、与野党の交渉団体から各3名ずつ選出された計6名で構成する「国民推薦委員会」を設置する。同委員会は大韓弁護士協会と法科大学院協議会からそれぞれ3名(計6名)の候補を受け取った上で2名に絞り込み、李在明(イ・ジェミョン)大統領に推薦する。李大統領はそのうち1名を特別検察官に任命する仕組みだ。特検の捜査範囲や捜査期間、人員規模については今後協議を重ねる見込みだ。
これまで国民の力は、選管の不備により国民の参政権が踏みにじられたとして特検の設置を強く促してきた。同党のチョン・ジョムシク院内代表は「国民はなぜ投票用紙が不足したのか、誰が責任を負うべきなのかと問いかけている」と述べ、「国政調査に続き特検の捜査を通じて一点の疑いも残さず真相を明らかにしなければならない」と強調した。与野党の院内代表は所属議員からの最終承認を得るべく議員総会を開く予定だ。
選管に対する圧力と追及が強まる中での職員の死に対し、警察の解剖結果や今後の特検捜査の展開に注目が集まっている。


