【内乱裁判】起訴状不備で相次ぐ審理停滞 裁判所の指摘を無視する第2次総合特検

📌 この記事の3行要約
  • 内乱裁判で特検の起訴状不備が相次ぎ、法廷での審理が大幅に空転。
  • 捜査期限間際の駆け込み起訴と、戒厳令準備時期を巡る判断のズレが背景。
  • 公訴棄却の懸念も浮上する中、特検が緻密な論理を再構築できるか注視。

【韓察日報】第2次総合特別検察(以下特検)が担当する内乱関連事件の公判において、裁判所から特検側の「準備不足」を厳しく指摘される事態が後を絶たない。聯合ニュースTVなどの報道によると、特検が捜査期限の最終段階で計58人に上る被告人を一斉に起訴したことで懸念されていた「ずさんな起訴」が現実のものとなり、各地の法廷で審理が大幅に空転している実態が浮き彫りとなった。

■「裁判所を無視したか」相次ぐ苦言と異例の起訴状添削
 シン・ウォンシク元国家安保室長による「戒厳令正当化メッセージ疑惑」の公判では、裁判所が第2次総合特検に対し、「裁判所を無視したようだ」と強い不快感を露わにした。裁判所は起訴状においてシン元室長の「憲政秩序の破壊(国憲紊乱)の目的」を裏付ける根拠を明確にするよう求めたが、特検側は「結局は証拠調べを経て判断されるべき事柄だ」として回答を事実上拒否した。これに対し裁判所は、記載漏れや不明確な部分の是正を求めた要請が無視された形だと強く批判した。

 法廷では「公訴事実が不明確だ」との指摘が日常茶飯事となっており、証拠目録に立証趣旨が欠落している点について「公訴事実の4文字だけ書いてどうするつもりなのか」と裁判所が詰め寄る場面もあった。さらに「表現を変えるべきだ」「前後関係が合っていない」など、裁判所が事実上起訴状を添削せざるを得ない異常な状況が続いている。

■守護神TF事件でも不備指摘…特検法の対象外をめぐる疑念も浮上
 こうした起訴内容を立証する上での綻びは、軍関係者の裁判でも露呈している。YTNが報じたところによると、ソウル中央地裁で開かれたイ・ジンウ元陸軍首都防衛司令官の職権乱用容疑に関する初の公判準備期日においても、裁判所から起訴状の補完が命じられた。イ元司令官は対テロ特殊任務部隊「守護神タスクフォース(TF)」を創設し、2024年12月3日の非常戒厳令発令時に国会への兵力投入を指示した容疑を受けているが、裁判所は「守護神TFの創設自体が問題となるわけではないようだ」と指摘した。

 さらに裁判所は、TF創設を除いた残りの公訴事実が特検法の捜査対象に該当するかについても疑問を呈した。被告人の出廷義務が課されていない公判準備期日でありながら出廷したイ元司令官を前に、特検側の法的構成の甘さが浮き彫りとなった形だ。次回の公判準備期日は11月20日に予定されている。

■期限間際の「駆け込み起訴」のツケと準備時期をめぐる司法判断の差異
 混乱の主因となっているのが、捜査期限の終了間際に被疑者の大半を一挙に起訴した特検の「駆け込み起訴」戦略だ。特検は8月に捜査を終結させたが、起訴した全28件のうち22件が捜査終了前のわずか15日間に集中していた。その結果、各法廷で公判準備期日が2〜3回開かれているにもかかわらず、本格的な審理へと移行できた事件は11件にとどまる。

 起訴内容の立証が難航する背景には、特検側が戒厳令の全体像について一貫した主張を確立できておらず、裁判所側の判断に食い違いを招いている点もある。聯合ニュースの報道によると、戒厳令発令の準備時期に関する司法判断は各裁判所によって分かれている。尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の内乱事件第1審裁判所は準備時期を「宣言の2日前」と判断した一方、平壌へのドローン投入事件の第1審裁判所は「少なくとも2カ月前」、パク・ソンジェ(朴性載)元法相の内乱事件裁判所に至っては「少なくとも2023年から(約1年前から)準備していた」との判断を示した。このように前提事実の認定にばらつきがあることも、特検側の立証の足かせとなっている。

 被告人側は「強引な捜査によるずさんな起訴だ」と反発を強めており、裁判の初期段階から公訴棄却を求めている。実際に公訴棄却などの判決が下された場合、捜査段階から燻っていた総合特検の実効性をめぐる議論はさらに激化する見通しだ。

【編集長の韓察眼】
捜査期限と処罰を求める世論の圧力に押された大量起訴は、政治日程を優先させた結果にほかならない。戒厳令の準備時期を「2日前」「2カ月前」「1年前」のいずれかに統一させると、事前謀議の関与対象者も変動する。「自己クーデター」というシナリオで公訴棄却の連鎖を回避し司法への信頼を保てるか、特検側の緻密な論理再構築を注視したい。

出典: 聯合ニュースTV / YTN / 聯合ニュース



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