【韓察日報】京畿道・坡州の非武装地帯(DMZ)で発生した地雷とみられる爆発事故をめぐり、韓国軍と国連軍司令部が現場調査に向けた準備作業に着手した。YTNなどの報道によると、両機関は事故発生から5日目にあたる26日午後、統合参謀本部副議長が率いる合同現場調査タスクフォースや国連軍司令部軍事停戦委員会など計20人余りの人員を西部戦線に投入し、予備調査を実施した。
■現場の安全確保と移動路の点検
今回の作業には、事故当時捜索路の開拓に参加していた将兵の一部も同行した。事故現場は軍事境界線に近く既存の捜索路もない危険地域であるため、調査団は事故現場へ直接接近することは避け、安全が確認された地域に限定して進入路の確保や監視・通信状況などの作戦環境を点検した。
今月21日、坡州の軍事境界線付近で捜索路開拓中に2回の爆発が発生し、将兵3人が負傷した。軍は現場調査に先立ち安全確保を最優先とする立場であり、具体的な調査日程の公表についても、作戦計画の漏洩が将兵の安全を脅かす恐れがあるとして慎重な姿勢を見せている。軍と国連軍司令部は安全を確保した上で事故の原因を究明し、調査結果を透明に公開する方針だ。
■「北の関与」究明と調査時期めぐり深まる政界対立
軍は2時間以上に及んだ予備調査を踏まえ、爆発が北朝鮮軍の仕業であるかどうかを確認するための現場調査日程を近く確定する構えだ。こうした中、韓国SBSは現場調査の時期や原因究明の姿勢をめぐり政界で激しい攻防が続いていると報じている。
野党「国民の力」は、李在明政権が北朝鮮の顔色をうかがうあまり現場調査を意図的に遅らせていると強く批判した。同党のパク・ソンフン首席報道官は「政府は慎重な接近という欺瞞的な言い訳を並べている」と非難し、チョン・ジョムシク院内代表も「負傷した将兵を放置せず、迅速に原因を発表すべきだ」と求めた。
これに対し、与党「共に民主党」のキム・ビョンジュ国会国防委員会幹事は「十分な準備のない現場投入は新たな犠牲を生むだけであり、将兵の命と安保を政争に利用する売国的な行為だ」と猛反発した。一方で、与党内からも5選のパク・チウォン議員が「事実関係を明らかにしてこそ国民の理解が得られる」とSNS上で発言するなど、政府の対応を懸念する声が一部で広がっている。
【編集長の韓察眼】
南北境界域での安全確保と対北リスク管理は、政権の外交姿勢を象徴する。韓国軍は8月、越境した北朝鮮兵に対し今年初となる警告射撃を行ったが、西部戦線でも同様の不審動向が発生していなかったか検証を要する。二次被害の防止と北朝鮮関与の客観的検証を両立させ、透明性の高い調査結果を示せるかが焦点となる。

