米政府が駐米大使館の国情院職員ビザ発給を保留か 韓国側は「手続き上の遅延」と否定

【韓察日報】駐米韓国大使館に新たに派遣される予定だった韓国の情報機関「国家情報院」の職員に対し、米国政府がビザ発給および外交官としての身分承認を保留していることが判明した。TV朝鮮などの報道によると、現地で勤務してきた幹部駐在官の帰任も延期されており、外交筋の間では韓米政府間の信頼問題に及ぶ懸念が浮上している。一方で、国家情報院側はビザ拒否の事実を否定し、単なる手続き上の遅れであると反論している。

■米政府によるビザ保留と駐在官の帰任遅延
 駐米韓国大使館に外交官として派遣予定だった国家情報院職員らのビザ発給および身分承認が、米国政府によって保留されている。さらに、同大使館で勤務してきた国家情報院の幹部駐在官も韓国への帰任命令を受けたものの、業務引継ぎ等に関する米側との協議が終わっておらず、帰国できない状態が続いている。

 派遣予定の職員の相当数は、対北朝鮮工作や情報業務に携わってきたとされる。韓国政府筋は「現職者が正常に任務を終えて帰国すれば、後任者の米国入国や身分承認の問題も解決される見込みだ」とし、状況を注視する姿勢を示した。

■背景に米議会の対韓不信と「クーパン問題」
 今回のビザ保留の背景には、米議会の一部による対韓不信が影を落としているとの見方が出ている。米下院司法委員会は7月、韓国政府がクーパンなど米企業に対して差別的な調査や制裁を行ったと主張する中間報告書を発表した。当時、議会内部では関連公務員の米国入国を制限すべきだとの意見も上がっていた。

 さらに、米下院米中戦略競争特別委員会のジョン・ムレナ委員長も、マルコ・ルビオ国務長官宛ての書簡の中で、韓中首脳外交や中国内の韓国半導体投資、米企業と中国系企業に対する規制における不公平を指摘し、韓国の外交方針における「構造的な変化」の検証を求めた。

■国情院は疑惑を全面否定「情報協力は活発」
 こうした不信感の表出を懸念する指摘がある一方、MBNは国家情報院が報道内容を全面的に否定したと報じている。国家情報院は、ビザ拒否説について「事実ではない」と発表し、一部で生じている発給遅延は米国で強化された入国手続きに伴う身元確認上の手続き問題に過ぎないと説明した。

 また、情報活動を巡る韓米間の信頼問題が原因であるとする見方についても「情報協力案件とは全く無関係だ」と強調した。同院は、安全保障や国益に直結する情報機関の活動を歪曲した報道に対し深い遺憾を表明した上で、韓米間の情報協力は現在も活発に行われていると主張した。

【編集長の韓察眼】
米議会で強まる対韓不満や経済規制を巡る対立が、水面下の外交関係に影響を及ぼした格好だ。当局は入国手続き上の遅れと釈明するが、現地では同盟管理における不協和音の表出と受け止められている。政策摩擦が安保協力の象徴である情報機関の交流にどこまで波及するか、今後のビザ発給動向を注視したい。

出典: TV朝鮮 / MBN


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