【韓察日報】1日に開催された第78周年「国軍の日」記念式典で、最新の対空兵器の実演用に投入された標的ドローンが相次いで墜落する事故が発生した。韓国SBSなどの報道によると、式典には李在明大統領が出席し、事故の模様はそのまま全国に生中継されたという。李大統領は記念演説で「戦う必要のない平和」を強調し、北朝鮮に対話回復を促したものの、相次ぐ軍の技術的トラブルと対北共存路線を巡り多角的な分析がなされている。
■ライブ配信中に標的機が相次ぎ墜落
今回の事故は、国防部が式典のハイライトとして準備した独自開発のレーザー対空兵器「天光」のデモンストレーション中に発生した。標的機として投入された光ファイバー式小型ドローン4機のうち、第1弾の2機のうち1機が離陸途中に突然墜落した。バランスを失って落ちる様子がクローズアップで生中継された。軍関係者は突風による光ファイバーの損傷が原因だと説明したものの、結果として「天光」による迎撃は1機のみにとどまった。
さらに標的機2機を同時に射撃する第2回の実演でも不具合が発生した。司会者が「ドローンが火花を散らしながら墜落している」とアナウンスしたにもかかわらず、標的機は無傷のまま空中を飛び続けた。最終的に安全区域を逸脱したため手動で電源が遮断され、強制落下させられた。この失態もそのまま映像として捉えられている。
公開イベントにおける無人機の墜落事故はこれが初めてではない。今年8月には海軍と国防科学研究所(ADD)の戦闘実験で自爆型無人機2機が海に墜落し、先月16日の国防部主催の技術実演会でも開発中のドローンが相次いで墜落した。デモンストレーションにおける軍のドローン運用能力への不信感が強まりつつある。
■北朝鮮への直接批判を避け「対話回復」を強調
一方、式典の演説に臨んだ李大統領は、非武装地帯での地雷爆発事故で負傷した将兵らを労う意向を示したものの、北朝鮮の責任や休戦協定違反については直接言及しなかった。最終的な調査結果が出るまでは事実関係の確認を優先し、その後に相応の措置を講じるという従来の姿勢を示している。
また、李大統領は「自主国防こそが主権だ」と語り、戦時作戦統制権の返還を速やかに完遂する意志を再確認したほか、2030年代半ばまでに自国技術による原子力潜水艦を建造する方針を強調した。併せて違法な戒厳令や内乱の再発を防ぐため、軍情報機関の再編と制度改善を推進する姿勢を示した。
こうした演説内容について、米朝対話の可能性を踏まえた対話局面維持のための対外発信の管理という見方がある一方、YTNは北朝鮮に対する批判を控えた平和共存の戦略維持が世論の反応を含めて負担となる見込みだと報じている。
【編集長の韓察眼】
北朝鮮がドローン技術を飛躍的に向上させているのとは対照的に、韓国軍では墜落事故が相次ぐ。2023年9月に創設されたドローン司令部がわずか2年余りで改編されるなど、軍体制の迷走が続いている。防衛技術の向上により李政権が掲げる自主国防や対北対話路線に弾みをつけられるか注視したい。

