【韓察日報】法務部長官候補に指名された与党「共に民主党」の金勝源(キム・スンウォン)議員を巡り、過去の新薬臨床試験に関する口利き依頼疑惑と、未成年者および障害者を対象とした性犯罪の弁護履歴が相次いで浮上し、波紋が広がっている。YTNなどの報道によると、金氏が2021年の新薬承認過程で迅速な対応を求めるメッセージを受け取っていた状況が、裁判所の判決文などから明かされた。
■臨床試験承認を巡る「口利き」疑惑の経緯
2021年、新型コロナウイルス治療薬を開発していた大学教授のカン氏は、実質的に運営する製薬会社の名義で食品医薬品安全処に臨床試験計画の承認を申請したものの、資料の補完を求められた。承認の遅れを懸念したカン氏は、政界に人脈を持つ実業家のヤン氏に相談した。ヤン氏は同年10月8日、金氏に治療薬関連の資料を手渡し、食品医薬品安全処への迅速な対応を依頼するメッセージを送信した。その後、カン氏の治療薬は同月26日に臨床試験計画の承認を受けた。
このメッセージ内容については、無所属の韓東勲(ハン・ドンフン)議員が、金氏が当時の食品医薬品安全処長に宛てて送ったものとして公開していた。
裁判所は第一審判決文で、ヤン氏から金氏へ迅速な処理を求める依頼が行われた事実自体は認定した。ただし、金氏が実際に食品医薬品安全処の関係者に連絡を取ったかどうかの判断は見送った。メッセージの送受信のみで直ちに請託行為が行われたとは言えないと一線を画し、検察も違法性の断定は困難として金氏を起訴猶予処分とした。
■過去の性的暴行弁護歴に対する追及
新薬の請託疑惑が取り沙汰される一方、TV朝鮮は金氏が弁護士時代、未成年者や障害者が被害に遭った性的暴行事件の弁護を引き受けていた事実を報じている。
同局の報道によると、金氏は2012年に高校生3人が15歳の女性を集団で性的暴行した事件で加害者側の弁護を担当した。さらに2017年には、知的障害3級の14歳少女を威力により性的暴行し、違法撮影を行った被告人の代理人も務めていた。
一連の批判に対し金氏は、当時は実質的な弁護活動を行っていなかったと釈明し、国民感覚に合わない点については謙虚に受け止める姿勢を示した。しかし、刑事司法の最高責任者として犯罪の厳正な処罰と被害者保護を担う立場に就く以上、過去の決定に対する明確な説明が不可欠であるとの指摘が出ている。
【編集長の韓察眼】
大統領の司法リスク回避を最優先した結果、法相候補の道徳性や資質は度外視された格好だ。大庄洞弁護や公訴取り消しを主導した見返りに閣僚ポストを与える露骨な論功行賞には、指名直後から党内外で批判が出ている。人事聴聞会で世論の猛反発をどう突破するかに注視したい。

