【韓察日報】韓国国会は30日午後の本会議で、6月3日に投開票が行われた韓国統一地方選で発生した投票用紙不足事態などの真相を究明する「選管委特別検察官法案」(特検法)を与野党の合意により可決した。MBNなどの報道によると、在席議員228人のうち226人が賛成票を投じた。改革新党のイ・ジュヨン、イ・ジュンソクの両議員が反対した。これにより、選挙管理委員会の業務不備や組織的な不正疑惑に対する大規模な特別捜査が本格始動する。
■計12項目の疑惑を捜査 最大165人規模の特検発足へ
選管特検法は、6・3地方選挙における投票用紙の不足や参政権侵害、開票強行、印刷数量下限基準の縮小手続き違反など、計12項目の疑惑を究明するために準備された。捜査対象には選管委職員による観光目的の出張や子女の不正採用・不当な昇進優遇、随意契約を巡る不正などの組織運営全般が含まれる。
さらにYTNによると、「国民の力」の要求に基づき、電算入力ミスや統計操作の疑惑を含む「選挙管理システム」の検証や、関係公務員による隠蔽行為の解明も捜査対象に組み込まれており、電算システム全般に対する捜査範囲が大幅に拡大された。
特別検察官は、大韓弁護士協会と法科大学院協議会から各3名推薦された候補者のうち、与野党の合意で絞り込まれた2名を大統領に推薦し、大統領が1名を任命する仕組みだ。特検チームは特別検事補5名や派遣検事20名以内など、最大で160〜165名規模で編成される。活動期間は20日間の準備期間と90日間の捜査期間に加え、30日間の延長を2回まで認めることで、最長170日間に及ぶ見込みだ。
■国政調査も8月末まで延長 オリンピック公園開票所の再集計へ
与野党は同日、選挙管理委員会の国政調査特別委員会の活動期間を、当初の7月31日から8月末まで30日間延長する議案も可決した。同委員会はソウル・オリンピック公園の開票所にある投票箱の再集計問題を重点的に議論する。YTNは、この開票所での再集計手続きが来月中旬から行われる予定だと報じている。
一方、同日の本会議では、前任者の辞任により空席となっていた女性家族委員長(ジェンダー平等・家族委員長)に「国民の力」のキム・ジョンジェ議員(3選)が選出され、第22代国会後半期の国会体制の確立が完了した。キム議員は「男女平等や家族の問題は、陣営を超えてその国家の品格を示す指標だ」と述べ、与野党の協調に期待を示した。
【編集長の韓察眼】
「独立した憲法機関」である韓国中央選管に対し、与野党合意で最大規模の特検導入が決まった背景には、投票用紙不足にとどまらない組織の閉鎖性や不正疑惑への根強い不信感がある。高い独立性が結果的に外部監視の空白を生んだという構造的課題の解明が急務だ。今回の徹底検証によってシステムと組織の透明性をどこまで担保し、損なわれた選挙の公正性と国民の信頼を再構築できるかに注視したい。


