米SNS発「金正恩脳出血死亡説」拡散 北は視察写真公開で健在アピール

📌 この記事の3行要約
  • 拡散した金正恩氏の死亡説に対し、北朝鮮は娘らとの視察写真を公開し健在を誇示。
  • 指導者の健康が体制に直結するため、北朝鮮の徹底した情報統制がデマを生む温床だ。
  • 動揺を封じ世襲を既成事実化する、北朝鮮指導部の次なる権力演出が今後の焦点だ。

【韓察日報】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、娘のジュエ氏らと共に展示場を視察する写真が公開された。最近、海外のソーシャルメディアを中心に金委員長が脳出血で死亡したという根拠のない噂が拡散しており、北朝鮮がこれを払拭するために写真を公開したのではないかとみられている。MBNなどの報道によると、金委員長は家族を伴って公の場での活動を行い、健在ぶりを示した。

■「脳出血死亡説」と権力移行の噂

 米国内の中国反体制派として知られるシェ・ワンジュン(謝万軍)氏が19日、自身のX(旧ツイッター)に「金委員長が突発的な脳出血で意識を失い倒れた」と投稿したことが噂の発端となった。TV朝鮮は、同氏が「北朝鮮の劣悪な医療環境のため、中国・北京のある病院へ緊急搬送されたが死亡したという噂が流れている」と伝えたと報じている。

 さらに一部の投稿では、金委員長の死後、娘のジュエ氏ではなく妹の金与正(キム・ヨジョン)氏が政権を握ったという具体的な内容も伝えられた。20日、英国紙『ザ・サン』や米国紙『ニューヨーク・ポスト』などの海外メディアも関連する主張を紹介したが、これを裏付ける証拠は確認されていないと報じた。韓国政府関係者も「その件については何も聞いていない」としている。

■ピンクのスーツ姿のジュエ氏と展示会視察

 こうした中、朝鮮中央通信や朝鮮中央テレビなどの北朝鮮国営メディアは、金委員長が19日、夫人の李雪主(リ・ソルジュ)氏と娘のジュエ氏を伴い、平壌で開かれた「全国被服・靴展示会-2026」を視察したと翌20日に報じた。

 公開された写真では、ピンクのスーツ姿のジュエ氏が子供用の靴を手に取り、金委員長に見せている。一家がマネキンが着ている女性用コートをじっと見つめ、色とりどりの子供服にも関心を寄せる様子が確認された。これについて朝鮮中央テレビは「今回の展示会は、日増しに向上するわが人民の文化水準を雄弁に物語り、わが軽工業の発展の軌道を実感させてくれる」と報じた。

 金委員長は体重が約140キログラムに達するなど、これまでも健康不安説が絶えなかった。海外メディアは、今回は死亡説まで流れたため、公式活動の写真を公開して疑惑を払拭しようとしたものとみている。

【編集長の韓察眼】
最高指導者の健康が体制の存立に直結する北朝鮮では、徹底した情報統制が定期的な健康不安説を誘発する温床となっている。2020年の重体説騒動と同様、娘ジュエ氏を同伴させた迅速な視察報道は、内外の動揺を封じ権威の健在を誇示する狙いの表れだ。デマを一蹴し、世襲の既成事実化を推し進める指導部の次なる権力演出に注視したい。

出典: MBN / TV朝鮮


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