法曹出身の野党議員相手に「大統領は国家元首だ」と説法 徐瑛教委員長に批判殺到

【韓察日報】韓国国会の法制司法委員会で、野党議員に対する発言権停止措置を皮切りに、「サンバンウル対北送金」事件の呼称や大統領の権限範囲を巡り、連日与野党が真っ向から衝突した。ニュース1などの報道によると、与党「共に民主党」所属のソ・ヨンギョ(徐瑛教)委員長による強硬な議事進行や持論展開に対し、野党「国民の力」側は「口封じだ」と猛反発し、議場は一時騒然となった。

■対北送金事件を「捏造フレーム」と主張 野党側は猛反発
 8日に行われた国政監査の質疑において、ソ委員長は法務部のイ次官に対し、韓国から北朝鮮への口座間送金が不可能な現状を確認した上で、「対北送金という言葉自体が作り出されたフレームだ」と断定した。ソ委員長は実態を「違法外為取引や密輸」と呼ぶべきだと主張し、当該事件を「尹錫悦前政権が捏造した捜査および起訴だ」と強く批判した。

 これに対し、野党「国民の力」の議員らは即座に反撃に出た。キム・テギュ議員は「質疑の趣旨を委員長が勝手に判断すべきではない」と抗議し、脱北者による送金実態に言及した。同党の議員らも「靴下やタバコの箱に詰めて送っている」「対北送金ではなく対北密輸」などと皮肉を交えて激しく反論した。

■大統領は「すべての責任者」発言 三権分立を巡り論争が過熱
 衝突は「対北送金」の名称問題にとどまらず、大統領の権限と地位を巡る論争へと拡大した。大統領府による最高裁判事の再指名要請を再三拒絶するチョ・ヒデ最高裁長官について、ソ委員長は7日、裁判所組織法や憲法条項を引き合いに出しながら「大統領は国家の元首であり、行政府、司法府、立法府の全般に対する責任者だ」と強調した。具体的には、最高裁長官の姿勢を非難し、野党議員から一斉に批判を浴びるや「大統領が国家元首であることを知らないのか。少しは勉強しろ」と一喝した。

 この発言に対し、法曹界出身の野党「国民の力」議員らは「権力分立の原則に反する」と激しい罵声を浴びせた。野党席からは「国家元首を朝鮮時代の王と勘違いしているのか」「三権分立が明記された憲法体系において、大統領を全権力の最上位者とみなすのは無知な発言だ」との厳しい指摘が相次いだ。

 なお、NEWSISは、一連の審議映像が公開された後、インターネット上で「三権分立の基本概念を無視しており、代議制民主主義への理解が不足している」とする批判がネットユーザーから殺到していると報じている。

【編集長の韓察眼】
対北送金事件の名称を変更しても裁判の趣旨は変わらない上、最高裁判事の再指名を巡り「大統領を国家元首」とする見解は大統領と国会の憲法第104条違反を際立たせるだけだ。直近でも形訴法改正やキム・スンウォン氏の人事聴聞会でみせた不公平な議事運営は批判の的になった。法治主義の軽視が懸念される中、今後も法制司法委員会の動きを注視したい。

出典: ニュース1 / NEWSIS


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