「一体どこに行けば…」市民も捜査官も悲鳴 78年ぶり韓国検察解体、新庁発足も初日から大混乱

【韓察日報】従来の検察が担ってきた捜査権と起訴権を分離する大改革に伴い、起訴や公訴維持を担当する「公訴庁」と、重大犯罪の捜査を担う「重大犯罪捜査庁」がそれぞれ正式に業務を開始した。韓国SBSなどの報道によると、78年ぶりに刑事司法制度の根幹が書き換えられた初日、裁判の中断や苦情受付のまひ、設備不足による業務の停滞など、至る所で混乱が発生した。

■非公開の船出となった公訴庁 手続き不備で裁判中断の事態も
 旧大検察庁の建物に入居した公訴庁は、外部の来賓を招かず幹部のみが出席する非公開の開庁式を静かに行い、業務をスタートさせた。初代公訴庁長が不在となる中、イ・ジョンヒョン検事総長代行は書面で声明を発表し、「存在意義を国民に改めて証明し、信頼を回復していかなければならない」と強調した。あわせて「社会的弱者を保護し、国民の基本権と人権を守る役割は機関名が変わっても不変だ」と表明した。

 しかし、実務現場では発足早々に重大な支障をきたした。尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権時代の官邸移転不正優遇事件に関する特別検察官の裁判では、新設された公訴庁所属検事を特別検察官へ派遣する有効規定が存在しないことが発覚した。裁判所がこの法的手続きの不備を指摘し、開廷からわずか12分で裁判が中断される事態となった。さらに、捜査機能の分離に伴う検察業務システムの切り替え作業が遅れ、抗告状の提出といった市民からの苦情受付にもシステムが対応できないなど、混乱が広がった。

■華やかな式典と現場の迷走 重大犯罪捜査庁の混迷
 公訴庁が静かなスタートを切った一方、韓国KBSは重大犯罪捜査庁が政府や国会、最高裁などの高官を集めて華やかな開庁式を執り行ったと報じている。式典にはユン・ホジュン行政安全部長官のほか、与党「共に民主党」のソ・ヨンギョ国会法制司法委員長らが参加して祝意を示した。同庁もトップの任命が完了しておらず、庁長職務代行を務めるチョン・ジョンミン次長が「過去の過ちを教訓とし、同じ過ちを繰り返さない」と慎重な捜査を誓った。

 だが、華やかな式典の裏側で実務現場は混乱を極めた。韓国KBSの取材によると、庁舎の新看板は外れ、事務所は依然として工事中で、初出勤したものの自らの配属先が見つからない捜査官が続出した。パソコンや事務機器の配置が間に合わず業務を進められない職員や、部署配置からわずか1日で別の部署へ異動させられる混乱も発生した。

■李大統領への告発も殺到 体制整うまでには時間
 このような準備不足の中でも、事件の受付は初日から本格化した。KBSによると、李在明(イ・ジェミョン)大統領をはじめ、共に民主党のキム・スンウォン議員、サムスン電子などを対象とした告発状が相次いで提出され、開庁からわずか3時間で30件を超える事件を受理したという。

 検察の解体と権限の分散という歴史的転換を迎えたものの、システム構築や組織体制の整備にはなお時間を要する見込みだ。制度変更に伴う現場の摩擦や混乱は、当面続くものとみられる。

【編集長の韓察眼】
警察と比べて検察を信頼する世論が大半を占める中、韓国検察は78年の歴史に幕を下ろした。初日に発生した現場の混乱は、今後至る所で顕在化する問題の序章に過ぎない懸念がある。劇的な捜査権分離を経た今回の検察改革が、真に国民の基本権と人権を守る結果に結びつくのか注視したい。

出典: 韓国SBS / 韓国KBS


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