【韓察日報】韓国国会で開かれた政府に対する質疑の2日目、ホルムズ海峡への派兵問題を巡り与野党の不協和音が表面化した。KBSなどの報道によると、野党側が派兵の具体的な時期や国会同意案の提出予定を追及したのに対し、政府側は「未決定」として慎重姿勢を堅持した。しかし水面下では、米国から具体的期限を伴う協力要求が届いており、政府が苦しい判断を迫られている実情がある。
■「11月1日」期限の米書簡と政府の焦燥
派兵問題について政府が慎重な答弁を繰り返す一方、チャンネルAはホワイトハウスが今月1日付で大統領府へ文書形式の要請書を送付したと報じた。
同報道によれば、文書には韓国がホルムズ海峡問題の解決に寄与することを求める内容とともに、支援活動の完了時期を「11月1日」と明記していた。これは11月3日に予定される米中間選挙を前に成果を上げたい米側の意図があるとみられる。また、ホワイトハウス関係者も今月6日、「韓国は中東産原油の主要輸入国」と指摘し、「韓国政府の資源投入を待っている」と公然と圧力を強めた。
要請を受けた韓国政府はアラブ首長国連邦へ約10人規模の調査団を派遣するなど対応に追われた。ただし国防部次官のイ・ドゥヒ氏は、調査団派遣は状況評価のための段階であり、派兵を前提としたものではないと強調した。
■手続き巡る与野党の温度差と軍歴巡り舌戦
国会質疑の現場では、派兵手続きを巡って与野党の姿勢の違いが鮮明となった。与党「共に民主党」のイ・グァンジェ議員が「非常に慎重であるべきだ。国会と国民の同意があってこそ可能だ」と述べると、外務次官のパク・ユンジュ氏も社会的合意の重要性を認めた。
一方、野党「国民の力」のユ・ヨンウォン議員は「11月以前の派兵要請報道もあるが、いつ同意案を提出するのか」と迫り、派兵を前提とした日程開示を要求した。これに対しイ・ドゥヒ国防部次官は「国益の観点から検討中だ」と述べるにとどめた。
さらに質疑では、野党「国民の力」のカン・ソンヨン議員が「大統領をはじめ兵役を果たしておらず、国防について無知な発言だ」と猛批判を展開した。これに対しハン・ソンスク(韓聖淑)首相が「軍隊に行かなかったからといって愛国心がないとは思わない」と反論し、カン議員が「それなら今から行ってきたらどうか」と返すなど、過熱した舌戦が繰り広げられた。中東情勢の緊迫化と米国の期限指定、国内政界の対立が重なり、政府は難しい政権運営を強いられている。
【編集長の韓察眼】
派兵時期を巡り「先走りすぎ」と報道を一蹴した大統領府の対応が事態をさらに悪化させている。2003年のイラク派兵時と同様、外圧と国内世論の反発の狭間で政権の手続きは困難が予想される。米中間選挙前の期限が刻一刻と迫る中、政府が国会同意案の提出へ舵を切るのか、その政治的決断を注視したい。

