【韓察日報】韓国野党「国民の力」の安哲秀(アン・チョルス)議員は12日、同党の前代表で現在は無所属のハン・ドンフン(韓東勲)議員の復党を求める親韓東勲派の動きについて「党をめちゃくちゃにしている」と激しく批判し、次期総選挙の出馬名簿から排除すべきだと主張した。CJB清州放送などの報道によると、安議員は党内紛争を招く勢力を徹底的に切り捨てて党の刷新を図るべきだと訴えた。その一方でMBNは、韓氏やその家族の名義で尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領夫妻を誹謗中傷したとされる「党員専用掲示板事件」を巡り、警察がサーバー管理会社への家宅捜索を実施するなど強制捜査に乗り出したと報じた。韓氏を取り巻く党内対立と司法捜査が同時に進行し、党内の混乱は一段と激化する様相を見せている。
■安哲秀氏、「復党運動圏」の総選挙排除を要求
安議員はこの日午前、国会疎通館で記者会見を開き、「共に民主党の『86運動圏』に匹敵する『復党運動圏』が党をめちゃくちゃにしている」と指摘。党内で韓東勲復党を目指す派閥の一掃を強く訴えた。
安議員は「わが党の候補を落選させるために群れをなして総出動し、法廷で事実を証言した人物に対し『扇動している、歪曲している』と激しく非難している」と批判。「歪曲したのなら偽証罪で告発すればよいが、そうすれば誣告罪に問われるためそれもできないのだ」と断じた。
また、現在の情勢について李在明政権および党内の「復党運動圏」という二つの戦線で戦っているような状態だと分析。「党外の特定人物に奉仕し、党を分裂させる人々は排除されるべきだ」と語った。さらに「党に倫理的な汚点を残した人々を放置すれば、民主党を批判することなどできない」と述べ、身を削るような覚悟でメスを入れ、組織強化特別委員会でこの問題を刷新案の議題として議論するよう党指導部に求めた。
記者団からの質問に対し、安議員は法廷での証言がチュ・ギョンホ(秋慶鎬)大邱市長の裁判に関連するものだと明かした。安議員は最近、同裁判に証人として出廷し、「12・3戒厳令当時、党代表を務めていた韓東勲氏が国会本会議場ではなく党本部へ集まるよう指示を出した」と証言したが、韓氏側が事実無根だと反論し、激しい舌戦を繰り広げていた。安議員は「私は真実だけを話した」と強調し、問題のある人物については今回の組織強化特別委員会で再検討し、適切な措置を講じるのが妥当だとの見解を示した。
■警察、「党員専用掲示板事件」でサーバー管理会社を家宅捜索
一方、党内対立の火種となっている韓東勲氏を巡っては、司法の捜査も急展開を見せている。MBNは13日、警察が「ハン・ドンフン党掲示板事件」に関連し、サーバー管理会社への家宅捜索を実施したと報じている。
ソウル警察庁サイバー捜査隊は今月12日、「国民の力」の党員掲示板のサーバーを管理する業者を家宅捜索し、関連資料を確保した。警察はこれに先立ち、掲示板を管理していた党広報局関係者を召喚して取り調べを行ったほか、党事務処に掲示板サーバーの資料保存を要請するなど捜査を本格化させている。
この事件は2024年11月、党員掲示板で投稿者の実名が一時的に露出するシステムエラーが発生したことに端を発する。当時、ハン・ドンフン氏やその家族の名義で、尹錫悦前大統領夫妻を誹謗中傷する投稿が多数掲載されていたとの疑惑がYouTubeチャンネルなどを通じて浮上し、市民団体からの告発を受けた警察が捜査に着手していた。
安議員による親韓派追放の要求に加え、警察による「掲示板事件」の強制捜査が重なったことで、韓東勲氏の復党問題や党内勢力図を巡る摩擦は今後さらに拡大する見通しだ。
【編集長の韓察眼】
本件の焦点は、党の混乱を「二正面作戦」に見立てた安氏の指摘に集約される。戒厳令対応を巡る路線対立に加え、警察の強制捜査という司法リスクの表面化により、党内摩擦は一層の複雑化を見せている。親韓派排除の動きと法的手続きが交錯する中、次期総選挙の公認を巡る対立の先鋭化は免れない。司法の判断が党内勢力図に及ぼす影響を含め、党再編の試金石となる捜査の進展を注視したい。

