中絶薬の許可巡り李在明大統領が検討を指示、医療界から懸念の声

政治

【韓察日報】韓国で中絶罪を巡る国会の立法が7年間にわたり漂流する中、李在明大統領が中絶薬「ミフェジン」の導入検討を指示し、政府レベルでの議論が急遽始まった。TV朝鮮などの報道によると、大統領の発言を受けて性平等家族部は年内の法案推進に乗り出したが、適切な社会的合意や法的根拠を欠いたままの推進に対し、医療界からは懸念と反発の声が噴出している。

■大統領の「医師の裁量」発言で政府が急発進
 李大統領は14日の国務会議で、国内では違法となっている中絶薬「ミフェジン」の使用検討を指示した。李大統領は「これを適切に投与できるようにすべきで、このような形で政府が対応するのは無責任ではないかという気がする」と言及した。さらに、関連法の改正前であっても「必ずしも法律で定めることが絶対的な真理ではないと思う。医師の裁量に委ね、良心と裁量に任せるのも一つの方法ではないか」と述べ、法改正を待たずに医師の判断で投与を認めるべきだとの趣旨を語った。

 この一言を受け、性平等家族部は年内に法案を推進する方針を明かした。

■7年間「立法の空白」で闇市場が横行
 ミフェジンは米国やフランスなど世界約100カ国で承認されているが、韓国国内では現在も使用が認められていない。2019年に憲法裁判所が中絶罪の処罰を違憲とする決定を下したものの、妊娠何週目まで中絶を認めるかについての社会的合意が得られず、7年にわたり立法の空白状態が続いているためだ。こうした法的な位置づけが曖昧な状況下で、一部の女性が同薬を闇市場で購入する事態も明らかになっている。

■医療界は猛反発「無責任な発想」
 大統領主導の急進的な動きに対し、医療界は即座に反発の声を上げた。

 大韓産婦人科開業医協会のキム・ジェユ会長は「薬の副作用や合併症に対する準備、あるいはその際のマニュアルなどが全く整っていない」と懸念を示した。

 医療界は、中絶薬の服用前には必ず超音波検査で子宮内妊娠の有無を確認すべきだと指摘した。こうした明確な医療的基準を設けないまま、医療従事者の良心や裁量に委ねようとする大統領の姿勢は無責任な発想であると強く批判している。

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