優秀な弁護士を雇えない人はどうなるの? 検察の補完捜査権廃止で韓国司法崩壊の危機

【韓察日報】刑事訴訟法改正に伴う検察の補完捜査権廃止を巡り、警察捜査に対する牽制機能の低下や法的支援の格差による「捜査の二極化」を懸念する声が高まっている。YTNなどの報道によると、捜査不備の是正が困難になることで被害者や社会的弱者が不利益を被る恐れがあり、制度的な補完策の策定が急務となっている。

■「捜査の二極化」で膨らむ社会的弱者の不利益
 刑事訴訟法改正案により警察の捜査権限が強化された一方、誤った捜査を是正するチェック機能は弱体化した。チャン・ユンギ事件のように初期段階で問題が発覚しても、検察にできるのは警察への補完捜査の「要求」にとどまる。不十分な証拠のまま事件が引き継がれれば、公訴を提起できずに不起訴処分が下される可能性が高まる見込みだ。

この結果、綿密な証拠を提示できる弁護人がついた事件とそうでない事件との間で対応力に差が生じる「捜査の二極化」が懸念されている。高額な着手金を負担できない障害者や庶民ら社会的弱者にとって、捜査機関の判断に異議を申し立てる手続き自体が巨大な障壁と化している。

■国会討論会で非難噴出…制度改革の歪みに懸念
 現場における捜査機能の不全に加え、政界や学会からも法改正に対する反対や厳しい批判が相次いでいる。MBNは6日に国会で開かれた検察の補完捜査権廃止に関する討論会の模様を伝えた。

 同討論会で韓国刑事訴訟法学会のイ・グヌ会長は、過去のサムプン百貨店崩壊事故を例に挙げ、「刑事司法体制の中核である検事の役割を無視すれば司法システムの崩壊は免れない」と強調した。制度改革が私怨に基づいて行われてはならないと強く訴えた。また、20年の研究歴を持つイ・チャンヒョン教授も、与党主導の迅速な法案処理を問題視し「マンションの管理規約レベルの粗雑な改正だ」と痛烈に批判した。

 政界からは、改革新党のイ・ジュンソク(李俊錫)代表が民主党による強行立法が「国家権力に対する恐怖」を生んだと指摘し、私的な感情による制度の歪みが招く悪影響を警告した。同党のチョン・ハラム院内代表も、補完捜査権の廃止は国民が享受すべき捜査能力を奪い、特別検察を通じて権力を独占する「民主党検事独占法」にほかならないと懸念を表明した。

【編集長の韓察眼】
 政治的意図が先行した検察改革は、警察に対する牽制機能を削ぎ、法的支援を得にくい弱者ほど過小捜査の不利益を被る構造的歪みを浮き彫りにした。制度の不全が「司法アクセスの格差」に直結する懸念は根強い。政治対立に矮小化させず、被害者保護の実務的な再設計や不服申立手続きの補完にどこまで踏み込めるかが今後の焦点となる。

出典: YTN / MBN


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