SKハイニックスの半導体先端技術を中国企業へ流出させた元社員、二審も懲役1年6月の実刑判決

【韓察日報】中国企業への転職を目的に、SKハイニックスが保有する半導体先端技術などの営業秘密を国外へ流出させた元社員に対し、控訴審でも実刑判決が下された。チャンネルAなどの報道によると、ソウル高裁刑事10-1部は、産業技術保護法違反、不正競争防止法違反、業務上背任の罪で起訴された被告人に対し、一審同様に懲役1年6月を言い渡した。

■転職目的で大量の機密資料を撮影・印刷
 裁判所の資料や関係者の説明によると、被告人は2016年にSKハイニックスに入社後、2018年1月から2022年9月末まで中国販売法人の駐在員として顧客サポート業務を担当していた。しかし2022年2月頃、中国の通信機器大手ファーウェイの子会社であるハイシリコンなどから転職オファーを受けたことをきっかけに、社内セキュリティ規定に違反して大量の機密持ち出しに着手した。

 被告人は2022年2月にCIS(CMOSイメージセンサー)技術関連の営業秘密資料20枚を印刷したのを皮切りに、2月から3月にかけて8回にわたり計186枚の資料を無断印刷した。さらに業務用ノートパソコンを自宅に持ち出し、自身のiPadで資料77枚を撮影したほか、計170件・5900枚に及ぶ資料を写真撮影して流出させた。韓国経済TVは、被告人が持ち出した秘密資料の一部を実際に履歴書へ引用し、中国企業側に漏洩していたと報じている。

ハイシリコンへの転職が保留となった後も、被告人は同年8月に別の中国競合他社へ履歴書を送付し、同社のチーム長らにSKハイニックスの営業秘密を漏洩していたことが判明した。

■一部HBM関連技術の漏洩容疑は無罪を維持
 一方で、検察が追訴した容疑の一部については無罪判断が維持された。韓国経済TVの報道によると、一審および控訴審裁判部は、人工知能(AI)向けHBM(高帯域幅メモリ)の実用化に必要な「ハイブリッドボンディング」関連資料の漏洩容疑について無罪と判断した。産業通商資源部が告示する「先端技術および製品の範囲」に照らし、該当資料に含まれる技術が規定の先端技術に該当すると見なすのは難しいと結論付けたためだ。

 控訴審裁判部は一審の判断に事実誤認や法理の誤認はないと認定し、量刑を変更することなく実刑判決を維持した。

【編集長の韓察眼】
 人材獲得を狙う海外企業への技術流出が相次ぐ中、実刑維持は一定の抑止力を示す。一方で、最先端であるHBM関連の一部容疑が無罪となった点は、法令上の技術指定と実際の技術進化の速度差という構造的課題を浮き彫りにした。米中対立で半導体覇権争いが深まる中、現行法の指定範囲見直しをはじめ、多様化する流出態様へ法制度がいかに即応できるかが今後の焦点だ。

出典: チャンネルA / 韓国経済TV

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