- サムスン等の半導体レバレッジETFが7割急落、巨額の強制決済が続出
- 信用取引の追証連鎖に加え、買い支え役の国民年金が売り越す異例事態
- 証券各社が融資規制に動く中、買い支えなき底割れがどこまで進むか
【韓察日報】韓国株式市場で下落が下落を呼ぶ悪循環が深刻化している。7月の半導体バブル論に伴う急落以降、再び急増した個人投資家による信用取引が相場の下げに伴って反対売買に追い込まれる中、これまで暴落局面のたびに相場を支えてきた国民年金公団も買い余力を失い、むしろ売り越しに転じる異例の事態に直面している。TV朝鮮などの報道によると、総合株価指数(KOSPI)は過去の安値を下回って下落の底が見えない状況に陥っており、証券業界は特定銘柄への新規融資の停止など異例の引き締め策に乗り出している。
【まとめ】なぜカジノ化? 単一銘柄レバレッジETFが招いた韓国株乱高下の経緯と個人投資家の試練
■半導体レバレッジ7割急落、強制決済の連鎖
KOSPIの終値は5554.22まで落ち込み、7月に半導体バブル論の影響で9000ポイントの大台から急激に下落した際の安値をさらに割り込んだ。市場の変動性を拡大させた元凶として指摘されるサムスン電子やSKハイニックスなどの単一銘柄レバレッジETFは軒並み20%以上暴落し、上場来の損失率は70〜75%水準に達している。
問題は、単一銘柄レバレッジETFへの巨額な信用買いが相場の下落にさらに拍車をかけている点だ。直近の下落局面となった6取引日だけで2176億ウォンが強制決済に追い込まれ、個人の追証発生口座が続出している。SBSビズによると、買付代金の未収金に伴う実際の強制決済規模は直近で900億ウォンに迫り、7月末以降で最大を記録した。市場の信用残高は14日時点で33兆7000億ウォンと1カ月で1兆ウォン以上急増し、足元では34兆ウォン規模にまで膨らんでおり、追証を巡る市場の緊張感は極限まで高まっている。
■証券各社で相次ぐ信用規制、金融当局も警告
レバレッジ取引に伴う損失の急拡大を受け、証券会社は特定半導体銘柄を対象とした融資の引き締めに動いている。SBSビズによると、メリッツ証券はサムスン電子とSKハイニックスの信用買い残比率が全体の30%を超える懸念が出たため、翌週から両銘柄に対する新規の信用買いを停止する方針だ。ハナ証券も今月から両銘柄を信用買い停止銘柄に指定した。さらにサムスン証券は、サムスン電子の委託保証金率を45%から50%へ、委託保証金維持率も140%から150%へとそれぞれ引き上げた。
東国大学経営学部のカン・ギョンフン教授は「下落の渦中で押し目買いを狙い『うまくいけば大きな利益が得られる』と考えがちだが、レバレッジをかけ続ける行為は極めて危険だ」と警鐘を鳴らす。金融委員会も「過度な負債や信用に依存した投資は危険だ」とし、金融機関に対して安易な信用供与を自制するよう求めた。
■買い支え余力欠く国民年金、国政監査で弁明
市場が売り一色に染まる中、これまで「相場の救世主」と目されてきた国民年金も防波堤の役割を果たせていない。国民年金は今回の急落局面において、買い支えるどころか1600億ウォンを売り越した。
専門家は、今年上半期の相場急騰期に保有株式を売却して資産配分を調整する「リバランス」を怠った結果、下落局面で動かせる買い余力が枯渇したと指摘する。国政監査の場でもリバランス先送りの失策が追及されたが、国民年金公団のキム・ソンジュ理事長は「リバランスを延期せず本来の規則通りに実施していた場合、1日の取引代金の10%を超える毎日8000億ウォン以上を売却せねばならず、市場に甚大な衝撃を与えたはずだ」と釈明した。
機関投資家による明確な買い支えが存在しない中、レバレッジを抱え込んだ個人投資家の損失は雪だるま式に膨らみ続けている。

