【韓察日報】性平等家族部長官候補に指名されていた基本所得党のヨン・ヘイン(龍慧仁)議員(比例)が13日、指名を辞退した。先月30日の指名からわずか14日後の決断であり、李在明政権の発足以来、人事聴聞会すら経ずに長官候補が辞退した初の事例となる。韓国SBSなどの報道によると、議員職との兼職問題や各種疑惑をめぐり世論が著しく悪化する中、与党「共に民主党」指導部が決断を迫ったことが決定打となった。
【まとめ】二重特権から失職危機まで:ヨン・ヘイン長官候補の疑惑と兼職問題の全容
■強気姿勢から一転、与党の引導で指名辞退
ヨン氏は今月10日段階では「兼職は法律が認める原則だ」と述べ、比例代表議員の辞任慣例を「ポストの分け前」と批判するなど正面突破の構えを見せていた。しかし、この主張が与党内の反発を招き、「大統領府に指名撤回を求めるべきだ」との冷ややかな空気が急速に広がった。
共に民主党のパク・ソンジュン首席報道官が11日に「国民目線で厳重に見守る」と牽制したのに続き、キム・ミンソク(金民錫)代表が週末にかけて秘書室長であるキム・テソン議員を通じ、自主的な指名辞退を直接勧告した。秋夕(チュソク)を前にした党・政府・大統領府会議でも去就が取り上げられる見通しとなったことから、ヨン氏は13日午前の記者会見で「与党も懸念を表明する状況で職務遂行は困難だ」と述べ、閣僚就任を断念した。
■大統領府の検証責任と進歩連帯への波紋
基本所得党側は大統領府からの直接連絡はなかったと明かしたが、指名辞退を受けて大統領府は「候補者の決定を尊重し、規定に従って後続の手続きを進める」と発表した。
一方、韓国KBSは、与党内から「辞退は遅きに失した」との声が上がる一方、キム・ミンソク代表がヨン氏や基本所得党など進歩勢力との連帯、および政治改革の議論を継続する意向を示したと報じている。
■野党は徹底捜査と大統領の謝罪を要求
指名辞退を受け、野党「国民の力」は政権への攻勢を強めている。チェ・ボユン首席報道官は「指名辞退で終わる問題ではない」と強調し、これまでに提起されたすべての疑惑についての事実解明と徹底的な捜査、さらにはヨン氏の議員職辞任を強く求めた。
さらに野党側は、不十分な人事検証で混乱を招いたとして、李在明大統領自らが責任を認め、国民に向けて謝罪するよう求めている。
【編集長の韓察眼】
大統領やキム・ヒョンジ付属室長の任命責任が問われる中、「与党の引導」で幕引きが図られた格好だ。ヨン氏の指名辞退を受け、株価操作という巨大スキャンダルを抱える法相候補キム・スンウォン議員の人事聴聞会は外堀を失い、注目が一気に高まる展開となった。ヨン氏の指名辞退を巡る政権・与党の損得勘定と、野党による疑惑追及の行方に注視したい。

