韓国国民年金「1カ月勤務で生涯受給」「海外家族分も加算」 制度の不備露呈

【韓察日報】韓国国内で1カ月間勤務した後に国民年金の追納(追加納付)制度を利用して生涯にわたる老齢年金を受給する外国人を巡り、制度の抜け穴を指摘する批判が強まっている。韓国SBSなどの報道によると、受給資格を得た外国人が海外に居住する配偶者や子供、両親まで扶養家族として登録し、追加の「扶養家族年金」を受け取っている実態が明らかになった。

 韓国国民年金公団は、老齢年金受給者に生計を共にする配偶者や19歳未満の子、63歳以上の親がいる場合、一種の家族手当として扶養家族年金を追加支給している。2026年1月時点の支給額は、配偶者が年30万6630ウォン、19歳未満の子や63歳以上の親は1人当たり年20万4360ウォンである。

■人数制限のない加算制度 中国人の申請事例が相次ぐ
 問題は、この加算制度が韓国人だけでなく外国人受給者にも同様に適用される点だ。海外に居住しながら老齢年金を受給している外国人が、扶養家族を登録して毎月の受給額を増やす仕組みが可能となっている。

 特に、追納によって受給資格を確保した中国人の間で扶養家族年金を申請する事例が相次いでいる。仮に親1人、配偶者1人、子1人を扶養する場合、通常の老齢年金とは別に年間71万5350ウォンが追加支給される計算だ。国民年金は扶養家族年金の対象人数に上限を設けていないため、登録する家族が増えるほど支給額が膨らむ構造となっている。

■扶養関係立証の難しさと送金コスト 公団内部からも改善求める声
 国民が納めた保険料で賄われる年金財源から、韓国での納税や労働などを通じた経済貢献がない外国人の海外居住家族に対してまで資金を支給することは、制度の本来の趣旨に反するとの批判が噴出している。

 こうした制度上の不備について、ファイナンシャルニュースは、受給者の国内居住の有無にかかわらず要件を満たせば支給対象となる点が「制度上の抜け穴」になっていると報じている。同紙によると、海外送金手数料や両替費用が公的財源から負担される点に加え、海外に居住する家族との実質的な扶養関係を客観的に立証することが困難である点も重大な問題として浮き彫りになっている。これに伴い、公団内部からも外国人に対する支給基準の見直しを求める声が上がっている。

【編集長の韓察眼】
外国人労働者の受入拡大が進む反面、国内居住前提の福祉設計と国境を跨ぐ受給権との乖離が不全を生んでいる。日本でも国外居住親族の要件が厳格化された通り、実態把握の難しさに起因する制度上の歪みは国民の不満を招きやすい。年金財源の枯渇懸念が強まる中、居住要件の導入や支給見直しに向けた議論の行方に注視したい。

出典: 韓国SBS / ファイナンシャルニュース


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