「選管データ改ざん可能だった」と証言した元国情院幹部、不正選挙の確認は否定 内乱裁判

【韓察日報】ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領の内乱首謀者容疑事件における控訴審公判で、中央選挙管理委員会のセキュリティ脆弱性を巡る重要な証言が出た。YTNなどの報道によると、2023年に国家情報院のセキュリティ点検を指揮したペク・ジョンウク元国情院第3次長は25日、ソウル高等裁判所で開かれた公判に証人として出廷し、当時の選管システムにハッキングやデータ改ざんが可能な脆弱性が存在したと証言した。一方、尹前大統領側が主張する「不正選挙」の立証には至らず、法廷では双方の攻防と混乱が繰り広げられた。

■システム脆弱性を指摘も戒厳令との関連は語らず
 ペク元次長は法廷で、当時の点検において選管の外部ネットワークがハッキングされ、侵入者がデータを改ざんできる状態だった上、一部のネットワーク分離も適切に行われていなかったと証言した。当選者の変更可能性に関する尹前大統領弁護団の質問に対しても、データベースに侵入して混乱を招くほどデータを操作できる脆弱性があったと答えた。

ただし、ペク元次長は選管の杜撰なセキュリティ体制と12・3非常戒厳令の宣布を関連付ける質疑に対しては言及を避けた。

■「調査妨害」説を否定 裁判官から陰謀論質疑への制止も
 尹前大統領側はこれまで、選管が国情院のセキュリティ調査を拒否したため戒厳令の宣布が不可避だったと主張してきた。今回の公判でも不正選挙説を立証すべくペク元次長を証人として呼び出したが、思惑通りの証言は得られなかった。

 JTBCは、弁護人が「選管の妨害で全体の5%しか点検できなかったのではないか」と質した際、ペク元次長が「当初は非協力的だったがその後は協力した」「国情院側の人員と時間が不足していたためだ」と答え、選管による調査妨害説を否定したと報じている。また、北朝鮮によるハッキング隠蔽疑惑についても「選管は知らなかった可能性がある」と述べたほか、憲法裁判所の弾劾審判時と同様に「不正選挙自体を確認したわけではない」との立場を堅持した。

 尹前大統領側が「中国による選管サーバーへのハッキング可能性」などに言及すると、裁判官が「裁判と無関係な質問は控えるように」と制止する一幕もあった。

■中継不許可に支持者が抗議・退場騒ぎ
 この日の公判では、裁判所が国情院のセキュリティ点検内容を機密情報と判断して映像中継を許可しなかったため、傍聴席にいた尹前大統領の支持者が立ち上がって激しく抗議し、退場を命じられる混乱も生じた。

 ペク元次長は27日の公判で、キム・ヨンヒョン(金竜顕)元国防部長官および内乱特別検察チーム側からの尋問に臨む予定だ。

【編集長の韓察眼】
選管システムの技術的脆弱性と、実際の不正選挙という主張との隔たりが明確になった公判だ。セキュリティ管理の不備という構造的課題は裏付けられたものの、それが直ちに非常戒厳を正当化する根拠となりうるのか。今後の裁判も被告人側の論理的整合性を注視したい。

出典: YTN / JTBC


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