- 韓国代表主将ソン・フンミンが「7番」と呼ばれる等、深刻なチーム内紛が発覚した。
- 世界的評価とは裏腹に、協会は代表メンバーの深刻な亀裂を事実上放置している。
- チーム崩壊の危機が迫る中、英雄は最後のアジア杯で求心力を取り戻せるか。
【韓察日報】サッカー韓国代表チーム内で、キャプテンを務めるソン・フンミン(34・ロサンゼルスFC)を一部の選手が名前ではなく背番号の「7番」や「あの方」と呼んでいるという深刻な不仲説が浮上し、波紋を広げている。チャンネルAなどの報道によると、大韓サッカー協会はこの代表メンバー内部の対立を事実上認めたものの、具体的な仲介には踏み込まない方針を示した。ピッチ外での深刻な亀裂が明るみに出る一方、アジアサッカー連盟(AFC)は来年1月のアジアカップにおける最注目選手にソン・フンミンを選出しており、代表内部の冷え切った関係と絶対的エースに対する世界的な高評価という歪な構図が鮮明になっている。
■「7番」「あの方」と呼ばれる主将 国会でも追及されたチーム崩壊の危機
代表チーム内の不協和音は、国会の場でも厳しく追及された。野党「国民の力」のチョン・ヨンウク議員は国会審議において、「最近、代表選手の間で『7番』や『あの方』と呼んでいる話は事実のようだ」と指摘した。「名前を直接口にするのも気まずいほど、代表メンバー内部の連携がギクシャクしてしまったのか」と執行部に迫った。
この疑惑は、キム・ミンジェ、ファン・ヒチャン、ファン・インボムら「96年組(1996年生まれの主力選手)」の代表引退騒動に端を発した内紛に起因するものだ。ファン・インボム自身も今月6日、「様々な感情がかなり交錯していたようだ」と吐露しており、選手間の感情的なしこりの深さをうかがわせた。
さらに、2026年北中米ワールドカップ予選当時におけるソン・フンミンのインタビューボイコットをめぐる選手間の対立説についても、大韓サッカー協会のイ・ヨンス(李容秀)会長職務代行は事実上認めた。イ職務代行は代表チームの運営過程で不満や困難が多く訴えられていたと認めつつも、「ロッカールーム内で起きたことはロッカールーム内で解決するという原則に基づき、代表チーム内部で引き続き議論していく方針だ」と述べるにとどまり、協会が問題解決を事実上放置しているとの批判を免れない。
■アジア杯「最後の挑戦」に立ち込める暗雲 栄光の足跡と情勢不安
代表チーム内で「7番」と揶揄される孤立無援の状況とは対照的に、韓国SBSは国際舞台におけるソン・フンミンの絶大な存在感を伝えている。アジアサッカー連盟(AFC)は現地時間16日、公式サイトにおいて、来年1月にサウジアラビアで開幕する2027 AFCアジアカップで最も注目すべき韓国代表選手としてソン・フンミンにスポットライトを当てた。
ソン・フンミンは国際Aマッチで韓国男子歴代最多となる59ゴールを記録した。2011年カタール大会のインド戦で代表初ゴールを挙げて以来、アジアサッカー史に残る偉大な選手へと登りつめた。英プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーで10年間にわたり活躍し、欧州チャンピオンズリーグ準優勝、国際サッカー連盟(FIFA)プシュカシュ賞受賞、アジア人初のプレミアリーグ得点王(23得点)、2025年EL優勝と輝かしい足跡を刻んできた。AFCは、自身4度目となった2026年北中米ワールドカップでも主将として牽引したソン・フンミンについて、1960年以来となる韓国の王座奪還に向け、34歳で迎える今大会が「5回目にして最後の挑戦になる」と見通した。
しかし、英雄の集大成となる舞台には二重の影が差している。開催国のサウジアラビアでは、イエメンの反政府勢力フーシ派による攻撃で空港やエネルギー施設が破壊されるなど中東情勢が緊迫しており、大会の通常開催すら危ぶまれている。ロッカールーム内で主将の名前すら呼ばれないほど瓦解したチームが、中東の緊迫した情勢と内紛の荒波を乗り越え、悲願のアジア制覇を果たすことができるのか、その先行きは極めて不透明だ。
【編集長の韓察眼】
スター選手が出場するホームの試合でも空席が目立ち、退屈なプレーが続く背景には、監督の采配にとどまらない選手間の内紛がある。2024年AFCアジアカップ・カタール大会の準決勝前日、ソン・フンミンがイ・ガンイン(李康仁)ら後輩たちと言い争いになり指を脱臼した騒動が重なる。最後の挑戦を控える英雄の求心力の回復と、代表選手間の関係の再構築が今後の焦点となる。


