【人事聴聞会】悲劇か喜劇か――疑惑追及に涙する法相候補キム・スンウォン氏に野党議員「更年期か?」

【韓察日報】15日、法務部長官候補に指名されたキム・スンウォン(金勝源)議員の人事聴聞会が開かれ、キム候補者の妻が勤務する福祉事業所への便宜供与疑惑をめぐり、与野党間で激しい攻防が繰り広げられた。韓国KBSなどの報道によると、キム・スンウォン氏は涙を流しながら疑惑を全面的に否定したが、野党側は配偶者の録音記録などを基に反論を強めている。

■選挙区移転と指定手続きをめぐる特恵疑惑
 キム氏の妻と息子が勤務する「韓国児童発達社会協同組合」は、2022年に龍仁(ヨンイン)からキム・スンウォン氏の選挙区である水原(スウォン)に移転し、直後に放課後活動サービス機関に選定された。

 野党「国民の力」のキム・ミンジョン議員は「このように透明性を欠いた運営であってはならない」と追及した。これに対し、与党「共に民主党」のキム・ギピョ議員は「美談となる事例、称賛されるべき事例を、国民の血税を吸い取って行っているなどと言うとは」と反対の姿勢を示した。

■「金儲けではない」 涙の釈明と割れる与野党評価
 聴聞会の場でキム・スンウォン氏は、ハンカチで涙をぬぐいながら家族の不正や特恵の存在を否定した。MBNなどの報道によると、キム・スンウォン氏は「給与や労働条件はすべて保護者たちが決定するものであり、妻に利益が及ぶことはない」と説明した。「(息子が)母親の志を受け入れ、発達障害のある子どもたちの世話をする姿は切なくもあり、誇らしくもある。利益のために金儲けとしてやったことは絶対にない」と述べた。涙を流した理由については「母の世話をした若かったころのことを思い出したため」とし、「不快な思いをさせたならお詫びする」と語った。

 この姿勢に対し、与党議員からは激励の拍手が送られ、共に民主党所属の徐瑛教(ソ・ヨンギョ)国会法制司法委員長も手で目元の涙を拭う場面が見られた。同党のパク・チウォン議員は「弱者の側に立ち、誰が見ても尊敬すべき姿だ」と候補者を持ち上げた。

 一方で野党側は冷ややかな視線を向けた。「国民の力」のキム・テギュ議員は「午前中は大泣きされていたが、更年期なのか」と追及した。具体的には「裁判官出身の元弁護士、国会議員、2期目の国会議員、そして法務部長官候補の方があのようなことで涙を見せられたら、一般国民や庶民は毎日大号泣しながら生きていかなければならない」と皮肉たっぷりに批判した。キム・ミンジョン議員も「キム・スンウォン氏が『涙が出るほど会いたい』とする内容が録音記録にも記されており、涙もろい人物なのだと感じた」と疑問を呈した。

■配偶者の録音記録と証人不在の聴聞会
 野党は候補者の配偶者の音声録音を公開し、「便宜供与はなかった」とする主張への追撃を強めた。録音の中で配偶者が「私たちの消防点検が最も遅れたが、(水原市が)待ってくれた」と語っている点に対し、「国民の力」の朱晋佑(チュ・ジヌ)議員は「無茶な擁護にも限度がある。依頼したことを自白している内容だ」と指弾した。

 これに対しソ・ヨンギョ委員長は、録音全体を聞けば困難な状況にある人々のための施設設置において水原市が便宜を図った趣旨であると理解できる旨を補足し、キム・スンウォン氏も「参入競争のない分野であり、手続きと規定さえ整えば指定を受けられる」と強調した。

 なお、今回の聴聞会に証人が出席しなかったことについて、野党側は「中身のない聴聞会だ」と厳しく批判したのに対し、与党側は「過酷な検察の聴聞会を経たのではないか」と応酬し、議論は最後まで平行線をたどった。

【編集長の韓察眼】
候補者と委員長、与党2人が流した涙による訴求は、野党の追及を削ぐ思惑と捉えられ人事検証を曖昧にする政治風土を象徴する。2023年7月の女性家族部長官候補聴聞会でも同委員長が涙ぐむ場面が見られたように、同情心に訴える展開は過去の閣僚審査でも散見された。今後も実質的な疑念追及を置き去りにしたまま繰り返される劇場型政治の行方に注視したい。

出典: 韓国KBS / MBN

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