【韓察日報】2026年愛知・名古屋アジア大会の男子サッカーで史上初の4連覇を達成した韓国代表だが、一部の選手による兵役特例を巡る軽率な発言や行動が激しい批判を浴びている。JTBCなどの報道によると、英テレグラフ紙や香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)など海外主要メディアもこの騒動を相次いで報じ、国際的に物議を醸す事態へと発展している。
■歓喜が一転、金メダル獲得後の軽率な言動に批判殺到
韓国代表は3日の決勝戦で日本を1対0で破り、見事金メダルを獲得した。しかし、選手23人のうち20人が兵役免除の資格を得る中、最年長でキャプテンのイ・ギヒョクが「僕は軍隊に行かない」と取材陣の前で発言した。さらに英トッテナムからベルギー1部に期限付き移籍中のヤン・ミンヒョクが「兵役免除という報酬だけを目指してプレーした」と語り、ニューカッスルのパク・スンスもロッカールームで除隊記念の帽子をかぶった画像をSNSに投稿するなど、国民感情を逆撫でする言動が相次いだ。
英テレグラフ紙は、韓国の兵役特例制度(満28歳までに18カ月〜24カ月の兵役が義務付けられる中、メダリストは数週間の基礎軍事訓練のみで免除)を紹介しつつ、代表選手の姿勢がファンや政界から猛反発を受けている現状を伝えた。サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)も、ネット上で「金メダルを取っても非難される方法を見つけ出した」「誠実に兵役を務めている軍人たちの憤りは想像を絶する」といった不満が爆発している混乱ぶりを報じている。
■大韓体育会長も空港で謝罪 政界では制度の廃止論も
批判の拡大を受け、当事者である3選手や大韓サッカー協会が謝罪に追われる中、組織のトップも頭を下げた。チャンネルAは、ユ・スンミン大韓体育会長が5日午後、仁川国際空港で開催されたアジア大会解散式の場で「一部の選手たちの軽率な発言により傷ついた国民の皆様と国軍の将兵の皆様に、心よりお詫び申し上げます」と直接謝罪したと報じている。
一連の騒動は制度そのものの存続問題へと波及している。野党「国民の力」のアン・チョルス(安哲秀)議員が兵役特例の見直しを主張したほか、政界やSNS上では半世紀前に作られた同制度の見直しにとどまらず「完全廃止」を求める声や、「貢献度の高いK-POP文化への不公平感」「チーム全体ではなく最高の活躍をした数名のみに限定すべきだ」といった意見が相次いでいる。歴史的な4連覇という偉業は、後味の悪い制度論争へと姿を変える格好となった。
【編集長の韓察眼】
韓国で与野党が揃って制度見直しを主張するほど、兵役の公平性は国民感情を揺さぶる極めて敏感なテーマだ。過去にも芸能界やスポーツ界で免除の妥当性が問われてきたが、今回の騒動は制度自体の存続を脅かす深刻な波紋へと発展した。政界が提示する具体策の行方と国民的合意の形成に注視したい。

